措置を設けていることからも伺えるというべきであるから,この点に関する原告及び参加人の主 張も採用できない。
しかしながら,翻って,前記前提事実及び前記認定事実をみるに,本件金 銭消費貸借契約を交わすことにより藤田陸運との間で金銭消費貸借取引を開 始し,更に,被告旧藤田運輸らとの間でも本件根抵当権設定契約及び本件保 証契約を交わすことにより,藤田陸運との間の取引関係を拡充する余地すら 有するに至っていたたくぎん抵当そのものが,その後,経営破綻し,平成9 年11月19日には破産宣告を受けて破産管財人が選任され,法的債務整理 手続が開始された状況に陥ったのであるから,遅くとも,上記時点において は,もはやたくぎん抵当と藤田陸運との間の本件金銭消費貸借契約を含めた 一切の取引関係も確定的に終了するに至ったものと解するのが相当である。
そうであれば,本件不動産競売の申立てにより本件根抵当権の被担保債権 は既に本件貸金債権のうちの5億円に確定するとともに,本件保証債権の被 担保債権も,上記たくぎん抵当の破産宣告により,同じく本件貸金債権のう ちの5億円に確定していたものと解される。
よって,本件第1譲渡によりスリーエルエルシーに,本件第2譲渡により 原告に,それぞれ本件貸金債権に随伴して本件保証債権も移転し,本件第3 譲渡において本件貸金債権10億円のうち4億円がコンテナーに譲渡された ことにより,本件保証債権は,原告及びコンテナー間において本件貸金債権 の額に応じて按分され,結局,原告は,本件第3譲渡の時点において,本件 保証債権のうち3億円を有するに至ったものと解されるものであり,また, 参加人も,上記の本件保証債権3億円が,本件第5譲渡により原告からジェ イ・スリー・インベストメンツに,本件第6譲渡によりジェイ・スリー・イ ンベストメンツから参加人へ移転したことにより,本件保証債権3億円を取 得するに至ったと解されるところである。
それゆえ,本件保証債務の随伴性に関する被告らの上記主張も,採用でき ないというべきである。
4 争点(3 (被告新藤田運輸は) 旧商法26条1項により本件保証債務を負う か。)
について
(1) 旧商法26条1項の適用について ア商号の続用の有無 被告らは,被告新藤田運輸は本件営業譲渡前に既に「株式会社藤田運輸」 の商号を使用していたものである以上,本件営業譲渡に伴い商号を続用し た場合にあたらないなど主張するので,この点について検討する。
確かに,前記認定事実によれば,被告新藤田運輸は,本件営業譲渡契約 がなされた平成16年6月25日の約1か月前である同年5月20日に, 既に「成田エアポートサービス株式会社」から「株式会社藤田運輸」に商 号変更をしていたのであって,本件営業譲渡の直後から被告旧藤田運輸の 商号を続用した場合には直ちにはあたらないと解される。
しかしながら,そもそも,旧商法26条1項が,商号の続用の場合にお ける営業譲受人の責任を規定したのは,譲渡人の債権者は営業譲渡により 営業の主体が交替したことを知らないか,あるいは,知っていても自己に 対する債務もまた譲受人がこれを引き受けたものと信頼するのが通常の事 態であることなどによるものと解されるところ,このような債権者の信頼 は,営業譲渡直後から譲受人が従前の商号を新たに使用する場合と,営業 譲渡の直前から予め譲受人が譲渡人と同一の商号を使用していた場合とで 異ならないというべきであり,このように解しても,従前から同一の商号 を使用していた譲受人は遅滞なく免責登記を行うことによりその責めを免 れることができるのであるから不可避的な負担を負わせることにはならな いというべきである。
そのうえ,本件についてみるに,前記認定事実,とりわけ,同(8)(本 件営業譲渡に至る経緯)に鑑みれば,被告新藤田運輸は,被告旧藤田運輸 の業績が悪化していたため人件費の削減を試みたところ,労働組合等から 激しい反発を受けたことから,賃金引下げに反対する労働者を除いたその 余の人的財産や商号,取引先,社屋,車輌,什器備品等の営業財産を含む 事業全体を一体的に譲渡させるという正当とは言い難い目的のために,予 め成田エアポートサービス株式会社において被告新藤田運輸に商号を変更 させたうえ,これとの間で本件営業譲渡に及んだにすぎないのであるから, 以上のような事情に鑑みても,本件営業譲渡については,被告新藤田運輸 につき,旧商法26条1項の商号の続用があったと認めるのが相当である。
よって,この点に関する被告らの主張も採用できない。
損害賠償請求権
しかし,そもそも控訴審における反訴の提起に相手方の同意を要する(民事訴訟法300条1項)とされている理由は,それが相手方の審級の利益を奪うおそれがあるからであって,そのような不利益を与えるおそれのないものについては,相手方の同意を要しないと解されるところ(最高裁判所昭和38年2月21日第一小法廷判決民集17巻1号198頁参照),本件は,1審原告らが1審被告に対し,本件事故に基づく損害賠償債務の不存在確認を求めて本訴を提起したのに対し,1審被告が当審において1審原告らに対し,本件事故に基づく損害賠償を求めて反訴を提起したものであり,両訴えは攻撃防御方法をすべて共通にしている上,実質的にも,1審原告らと1審被告は,原審以来,本件事故による損害賠償請求権の存否及び賠償額の内容を争ってきたものであって,1審被告による反訴の提起が,1審原告らの審級の利益を奪うものでないことは明らかである。
したがって,1審被告の当審における反訴の提起については,1審原告らの同意を要しないと解されるから,同反訴の提起は適法である。
( ) 次に,1審被告の反訴の提起2 が上記のとおり適法である以上,1審原告らの本訴にかかる損害賠償債務の不存在確認を求める訴えは,もはや確認の利益を失ったというべきであるから,1審原告らの上記各訴えは,いずれも不適法として却下を免れない(最高裁判所平成16年3月25日第一小法廷判決民集58巻3号753頁参照)。
イ同条項の趣旨との関係
更に,被告らは,上記のとおり商号の続用にあたるとしても,原告はそ もそも不良債権の回収を業とするサービサーであり,本件保証債権も既に 被告旧藤田運輸の所有する物件につき本件不動産競売が申し立てられてい るような不良債権であることを熟知しながらこれを譲り受け,かつ,原告 自身が上記競売事件の競売申立人の地位を承継して,自ら積極的に債権回 収に及んでいたものであって,営業譲渡人が本件営業を継続しているかの ような外観を信頼して取引を継続したり,債権の保全手続をとらずにいる ような一般債権者とは到底いえないのであるから,旧商法26条1項を適 用する必要はない旨を主張しているところ,確かに,同条項の趣旨は,営 業譲受人が商号を続用する場合,営業譲渡人の営業上の債権者が,営業主 の交替があったことを知らず,営業譲受人である現営業主が自己の債務者 であると考えたり,仮に営業主の交替を知っていたとしても営業譲受人に よる債務の引受があったと考えるのも無理からぬことが多いことに鑑み, かかる債権者の信頼を保護しようとした面も有するものの(最高裁第一小 昭和47年3月2日判決民集26巻2号183号参照),だからといって, 直ちに,不良債権であることを確知しながら債権を取得し,その債権回収 に努める債権者が排除されるとは到底いえず,本件は,上記のとおり本件 営業譲渡によって被告旧藤田運輸の営業財産を含む事業全体を一体的に譲 渡させたものであり,商号の続用を否定すべき特段の事情も認められない から,この点に関する被告らの主張も失当であって採用できない。
(2) 本件免責登記が遅滞なくなされたといえるかについて
被告らは,上記のとおり,旧商法26条1項の適用があるとしても,被告 らは,被告新藤田運輸は遅滞なく本件免責登記をしているから同条2項によ り免責される旨主張するので,この点について判断する。
そもそも同条項の趣旨は,営業譲受人が商号を続用する場合であっても, 遅滞なく免責の登記をした場合には,商号続用による営業主の同一性の外観 又は債務引受の外観がその時点で打破され,同条1項の趣旨である上記外観 に対する債権者の信頼の保護を考慮する必要もなくなるため,営業上の債権 者一般に対して,営業譲受人の弁済義務を免れさせることとしたものである と解され,そうであれば「遅, 滞なく」免責の登記をしたか否かは,営業譲 渡が行われた後,客観的に免責の登記も可能となったときを起点に考慮すべ きであると解されるところ,前記前提事実及び前記認定事実によれば,本件 営業譲渡は,平成16年8月12日に関東運輸局長に認可されているが,本 件に現れた全証拠によっても,同日から相当の期間において,被告新藤田運 輸において,免責登記の手続をとることが不可能ないし著しく困難であった などの客観的な事情は何ら認められないにもかかわらず,被告新藤田運輸は, 同年10月15日に至って漸く千葉地方法務局佐倉支局に対して本件免責登 記の申請をしたものにすぎないこと,この間,同年9月10日には本件仮処 分事件の申立てがなされ,同月27日付けで被告新藤田運輸の答弁書が作成 されていること,前判示のとおり,本件営業譲渡は,賃金引下げに反対する 労働者を除いたその余の人的財産や商号,取引先,社屋,車輌,什器備品等 の営業財産を含む事業全体を一体的に譲渡して存続させるという正当とは言 い難いものであったことなどに鑑みれば,本件免責登記が「遅滞なく」なさ れたと評価するには到底至らないと解される。
それゆえ,被告新藤田運輸は,本件保証債務を免れず,旧商法26条1項 により,被告旧藤田運輸と連帯して同債務を負うというべきである。
5 争点(5)(商事消滅時効の成否)について
被告らは,本件貸金債務について,本件第1譲渡がなされた平成13年10 月25日,又は,遅くとも,本件不動産競売手続においてコンテナーが配当を 受けた平成14年7月2日から既に5年間が経過している旨を主張して,商事 消滅時効を援用するが,前記2判示のとおり,原告は,本訴提起時において, 本件各債権譲渡につき藤田陸運に対する対抗要件を具備していたと認められ, これが消滅時効の中断事由に該当することは明らかであるから,原告が本訴提 起時に対抗要件を具備していなかったことを前提とする被告らの上記主張は, いずれも採用できない。
6 争点(6)(本訴の請求が信義則違反又は権利の濫用にあたるか。)につい て
被告らは,ダイキが,ダイキと被告旧藤田運輸との間の和解により,760 0万円及び土地を取得し被告旧藤田運輸との間で債権債務がないことを確認す る一方で,その和解直後の平成14年4月に,ダイキそのものというべき原告 を傀儡として本件保証債権を取得し,同債権をもって被告旧藤田運輸の一般財 産にまで責任を追及するのは,上記和解に応じた被告旧藤田運輸の予期に反し 不公平であるから,本訴の請求が信義則違反又は権利の濫用にあたる旨主張す るが,前記認定によれば,確かに,同年3月にダイキと被告旧藤田運輸との間 で,被告旧藤田運輸がダイキに7600万円を支払う旨の和解が成立したこと, 原告の日本における代表者がダイキの元従業員であることが認められるもの の,本件全証拠によっても,ダイキと原告が実質的に同一であり,原告が本件 保証債務の履行を請求するのが不公平であって信義則に違反し権利の濫用に該 当すると認めることはできないから,被告らの上記主張は採用することができ ない。
第4 結論
よって,その余の争点について判断するまでもなく,参加人の請求はいずれも 理由があるからこれを認容し,原告の請求はいずれも理由がないからこれを棄却 することとし,訴訟費用の負担につき民訴法61条,65条1項本文を,仮執行 の宣言につき同法259条1項を,それぞれ適用して,主文のとおり判決する。
【請求項4】 4A 1の旅行商品を構成する乗り物や宿泊施設等の項目,並びに,各項目に 関する売上や仕入等の金額データを登録するための予約カードに相当する 電子ファイルである旅行商品ファイルを有し, 4B 旅行商品ファイル内に登録された「売上」及び「仕入」に関する各項目 の金額データが全て確定していることを条件として起動されるように構成 された,ことを特徴とする請求項3に記載のコンピュータプログラム。
3 審決の理由の要点
別紙2審決書写しのとおりである。
要するに,本件補正は,特許法(以下, 特許法との表記を省略する。
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附則
経過
措置